IPG 3.5 イベント上の誤り ― デッキの誤り

懲罰: – 【警告】

定義:

プレイヤーが実際に使用しているデッキまたはサイドボードが、登録されたデッキリストと整合しておらず、プレイヤーが意図していたのはデッキリストのものである。

サイドボードと一緒にそのプレイヤーのデッキでプレイされうる他のカードが置かれている場合、そのカードが以下のどれかでない限り、サイドボードの一部として扱う。

・その催しで配られたプロモカード
・デッキ内の差し替えカードと一致する両面カード
・デッキ内のカードの第2面である両面カード。これらのカードは、メインデッキやサイドボードと同じスリーブに入っていてはならない。
・そのイベントで公式な代用カードの発行を受けた、損傷したカード

異なるスリーブに入っているカード、トークン、差し替えカードを使っている場合の両面カードは、(サイドボードではなく)デッキが適正かどうかを判断する上では無視する。

プレイヤーが本来メインデッキにあるべきカード(か、その同名カード)を用意できない場合、それは〔デッキリストの誤り〕として扱う。サイドボードのカードが失われていた場合、そう記録するが、懲罰は与えない。

相棒の制限に関する違反が発見され、プレイヤーがその制限に適合するためのデッキリスト修正を望まない場合、〔デッキの問題〕となる。

例:
(A) プレイヤーのデッキに60枚以上必要なところ、59枚しか含まれていなかった。ただし、彼のデッキリストには正しく60枚記されていた。
(B) 前の対戦相手の《平和な心》がデッキに混じっていた。デッキリストには適正なデッキが記されていた。
(C) マッチの第1ゲームにおいて、サイドボードにしか登録されていない《真髄の針》がメインデッキに含まれていた。

理念:

プレイヤーはデッキの誤りを即座に報告するべきであり、また誤りのあるカードがデッキ内にあったことによって有利を得る余地があってはならない。

デッキの誤りとして最も一般的な例は、サイドボードの戻し忘れとカードが別のデッキに交じることである。これらから有利を得ることは、明白な〔故意の違反〕でなければ難しい。対戦相手に修正するカードを選ばせることで、この誤りを埋め合わせることは十分可能である。

但し、メインデッキに入っている特定のカードが多すぎる、という誤りは発見することがより困難であるため、懲罰を格上げすることになる。

この誤りによって【ゲームの敗北】が与えられる可能性があることは、デッキの最小枚数に関する故意の悪用を減らすために必要である。その時点を過ぎると、対戦相手はそのデッキが適正であると同意している。ジャッジがこれらの違反について調査するにあたっては、悪用の可能性に充分留意すべきである。

追加措置:

デッキに本来入っているべきだったカードと、ゲーム内にあるすべての不適正なカードの場所を特定し、それらのカードを対戦相手に公開する。

対戦相手はすべての本来入っているべきだったカードについて、どの不適正なカードと入れ替えるかを選択する。過剰なカードはライブラリーの無作為の部分に加えて切り直される。加えられるカードより取り除かれるカードの方が多い場合、ライブラリー以外にあるカードを優先して処理する。

ライブラリー以外の場所にまだ入れ替えられなければならないカードが残っているなら、それらはライブラリーの無作為部分にあるカードと入れ替える。

第2ゲーム以降で、失われたカードがサイドボードと一緒にあった場合は、そのサイドボードに含まれていたメインデッキのカードすべてからその枚数のカードを無作為に選び、デッキに戻す。

誤りが相棒の制限によるもので、サイドボード後のゲームである場合(またはサイドボード前のゲームでプレイヤーが公開した相棒と整合しない、登録したままのデッキリストでプレイすることを選択した場合)、その制限に違反するカードをすべて特定する。その後サイドボードから制限を満たしていてまだ公開されていないカードを、違反したカードの枚数分無作為に選ぶ。対戦相手はそれらのカードそれぞれについて、どのカードと入れ替えるかを選択する。相棒の制限を満たすことが不可能な場合、懲罰は【ゲームの敗北】に格上げされる。

紛失したカードが現在または過去の対戦相手のデッキに含まれていた場合、両プレイヤーに対して懲罰を与える。

格上げ:
サイドボードの入れ替えを使用する前のゲームにおいて、対戦相手にゲーム開始時のシャッフルのためにデッキを提示している間やデッキチェックの間に、デッキの枚数が登録されている枚数よりも少ない(かつ、不足しているカードが対戦相手のデッキに含まれていない)、またはサイドボードの枚数が登録されている枚数より多いことが発覚した場合、【ゲームの敗北】に格上げされる。

サイドボードの入れ替えを使用した後のゲームにおいて、対戦相手にゲーム開始時のシャッフルのためにデッキを提示している間やデッキチェックの間に、デッキの枚数がフォーマットの最低枚数よりも少ない(かつ、不足しているカードが対戦相手のデッキに含まれていない)、またはサイドボードの枚数がフォーマットの最大枚数より多いことが発覚した場合、【ゲームの敗北】に格上げされる。

格上げ:

対戦相手がサイドボードのカードの存在に基づいた戦略的な決定を行ったと判断される場合(例えばライブラリーや手札からカードを探す効果でそのカードを見ていた場合など)は、【ゲームの敗北】に格上げされる。

格上げ:

相棒の制限や登録された枚数を超過する枚数がデッキに含まれており、それがゲーム開始後に見つかった場合、そのカードのすべてがライブラリーの無作為の部分にある場合を除き【ゲームの敗北】に格上げされる。例えば、デッキリスト上では《ショック》がメインデッキに2枚・サイドボードに2枚と登録されているときに、1枚が既に墓地にある状態でライブラリーを探している最中に2枚がライブラリーで発見されたような場合にこの格上げが適用される。