付録 C – タイブレークの解説

マッチ・ポイントマッチ・ポイント プレイヤーは、勝ったマッチ1つごとに3点、引き分けたマッチ1つごとに1点のマッチ・ポイントを得る。(負けたマッチではポイントは得られない。)
マッチが時間切れになって、両方のプレイヤーが同じ数のゲームに勝利していたら、そのマッチは引き分けとみなす。時間切れになったときに、一方のプレイヤーがその対戦相手よりも多くのマッチに勝利していたら、マッチに勝ったと記録される。不戦勝になったプレイヤーは、3点のマッチ・ポイントを得る。
例:
あるプレイヤーが、6-2-0(勝-負-分)の成績であった。この場合、そのプレイヤーは18点(6×3+2×0+0×1)のマッチ・ポイントとなる。あるプレイヤーが、4-2-2であった。そのプレイヤーのマッチ・ポイントは14点(4×3+2×0+2×1)である。ゲーム・ポイント ゲーム・ポイントとは、マッチ・ポイントと同じように、各ゲームごとに勝てば3点、引き分けで1点を得るというポイントである。終わらなかったゲームは、引き分けとして扱われる。プレイされなかったゲームには点数は与えられない。
例:
あるプレイヤーが、あるマッチに2-0-0で勝った。このとき、そのプレイヤーは6点のゲーム・ポイントを得、対戦相手はゲーム・ポイントを得られない。あるプレイヤーが、あるマッチに2-1-0で勝った。このとき、そのプレイヤーは6点のゲーム・ポイントを得、対戦相手は3点のゲーム・ポイントを得る。あるプレイヤーが、あるマッチに2-0-1で勝った。このとき、そのプレイヤーは7点のゲーム・ポイントを得、対戦相手は1点のゲーム・ポイントを得る。 チーム戦においてはゲーム・ポイントは使用せず、タイブレークにおいても単にマッチ全体の結果のみを見る。
マッチ・ウィン・パーセンテージ あるプレイヤーのマッチ・ウィン・パーセンテージは、そのプレイヤーの合計マッチ・ポイントを参加したラウンド数×3で割ったものである。ただし、0.33よりも小さかった場合には0.33として扱われる。(マッチ・ウィン・パーセンテージの最低値[0.33]を定めることは、タイブレーカーの第1段階においてオポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージを計算するときにあまりにも不利になることを防ぐ)
例:
3人のプレイヤーが、8ラウンドのイベントに参加したが、1人目だけが全ラウンドに参加したとする。
戦績 マッチ・ポイント 対戦したラウンド数 マッチ・ウィン・パーセンテージ5-2-1 16 8 16/(8*3) = 0.6671-3-0で棄権 3 4 3/(4*3) = 0.25 なので、0.33を用いる3-2-0(1ラウンド不戦勝)で棄権 9 5 9/(5*3) = 0.60ゲーム・ウィン・パーセンテージ マッチ・ウィン・パーセンテージと同じように、あるプレイヤーのゲーム・ウィン・パーセンテージは、ゲーム・ポイントをそのプレイヤーが得られ得た最大のゲーム・ポイント(通常、プレイしたゲームの総数×3)で割って求められる。ここでも、0.33よりも小さかった場合、0.33を用いる。以下の2人のプレイヤーが4ラウンドのイベントに参加したとする:
ラウンド 成績 ゲーム・ポイントの合計 プレイしたゲーム数 ゲーム・ウィン・パーセンテージ1 2勝(6点)      2 2勝1敗(6点)      3 1勝2敗(3点)      4 2勝(6点) 21 10 21/(3*10) = 0.70ラウンド 成績 ゲーム・ポイントの合計 プレイしたゲーム数 ゲーム・ウィン・パーセンテージ1 1勝2敗(3点)      2 1勝2敗(3点)      3 2敗(0点)      4 1勝2敗(3点) 9 11 9/(3*11) = 0.27 なので、0.33を用いるオポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージ(オポ) あるプレイヤーのオポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージとは、そのプレイヤーが対戦した相手のマッチ・ウィン・パーセンテージの平均である(不戦勝のラウンドは除く)。上に書いたマッチ・ウィン・パーセンテージの定義を用いて、それぞれの対戦相手のマッチ・ウィン・パーセンテージを算出する。
例:
あるプレイヤーの、8ラウンドのイベントにおける成績は6-2-0であり、そのプレイヤーの対戦相手の成績は、それぞれ4-4-0、7-1-0、1-3-1、3-3-1、6-2-0、5-2-1、4-3-1、6-1-1であった。この場合、そのプレイヤーのオポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージは (12/24 + 21/24 + 4/15 + 10/21 + 18/24 + 16/24 + 13/24 + 19/24)÷8となる。これを小数に直し、0.33を下まわる値を修正すると、(0.50 + 0.88 + 0.33 + 0.48 + 0.75 + 0.67 + 0.54 + 0.79)÷8=0.62となる。また別のプレイヤーが、同じイベントで6-2-0の成績を得ていた。そのプレイヤーの対戦相手の成績は、不戦勝、7-1-0、1-3-1、3-3-1、6-2-0、5-2-1、4-3-1、6-1-1であった。したがって、そのプレイヤーのオポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージは、上と同じように計算して、(0.88 + 0.33 + 0.48 + 0.75+ 0.67 + 0.54 + 0.79)÷7=0.63となる。オポネント・ゲーム・ウィン・パーセンテージ オポと同じように、あるプレイヤーのオポネント・ゲーム・ウィン・パーセンテージは、単純にその対戦相手全員のゲーム・ウィン・パーセンテージの平均で求められる。オポを求めるときと同じように、0.33以下のゲーム・ウィン・パーセンテージは0.33として計算する。
不戦勝 プレイヤーがあるラウンドで不戦勝になったとき、そのマッチに2-0-0で勝ったものとして計算される。つまり、3マッチ・ポイントを得、6ゲーム・ポイントを得る。そのプレイヤーのオポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージやオポネント・ゲーム・ウィン・パーセンテージを求めるときには、それは無視される。