懲罰: – 【警告】
定義:
プレイヤーが、〔ゲーム上の誤り〕を他のプレイヤーが犯した時に即座に指摘しなかった。
実は幾つかのことがここでは起こっています。まず、〔ゲーム上の誤り〕を犯してしまったプレイヤーは〔違反の見逃し〕(FTMGS:Failure to Maintain Game State)を受けることはありません。〔違反の見逃し〕を受けうるプレイヤーは、違反を犯したプレイヤーの対戦相手だけです。プレイヤーは対戦相手の違反に気づかなかった場合のみ〔違反の見逃し〕を受けます。追記として、もしもプレイヤーがすぐに対戦相手の違反を指摘した場合、彼または彼女にこの違反は適用されません。例えば、Abeが神の怒りを{R}{R}{R}{W}で唱え、Nedが他の行動が行われる前にその違反を指摘した場合には、Nedはこの違反になることはありません。
ジャッジが、有利を得るため、あるいはより有利なタイミングで発見するために故意に見逃したと確信した場合、〔非紳士的行為 ― 故意の違反〕の適用を検討すべきである。
基本的に私たちは〔故意の違反〕を、有利になるために積極的、意図的にルールを破る、と考えています。しかしながら、対戦相手がルールを間違っていることに気づきながらもジャッジを呼ばない、あるいは自分にとって有利な時のみジャッジを呼ぶことも〔故意の違反〕に該当します。例えば、Abeが《巨大戦車/Juggernaut》をコントロールしているが攻撃するのを忘れてしまったことに、Nedは気付いていたのに、ダメージを負いたくないため、指摘せずにゲームを続けた場合です。Nedがゲームルールやプレイヤーの責任についてどの程度知識を持っていたのかによっては、〔故意の違反〕として罰せられる可能性があります。
対戦相手の誘発型能力を指摘しないことは、〔違反の見逃し〕にも〔故意の違反〕にも該当しない。
これは「対戦相手の不適切な行動は指摘しなければならない」というルールにおける、とても重要な例外です。プレイヤーは対戦相手の忘れられた誘発型能力を指摘しないことを許されています。許されていますので、違反にはなり得ません。詳細は〔誘発忘れ〕の項目で説明されていますのでそちらをご覧ください。
例:
(A) 対戦相手が《俗世の教示者》で探したカードを公開し忘れたことに、ターン終了時まで気付かなかった。
(B) 対戦相手の《アルマジロの外套》がプロテクション(緑)を持っているクリーチャーについていることに気付かなかった。
これら二つの例では、対戦相手は〔ゲーム上の誤り〕を犯しており、プレイヤーはその誤りにすぐには気付き(指摘し)ませんでした。
理念:
誤りが、有利を得る可能性が生じる前に見つけられた場合、ゲームの状況はそれほどひどく破壊されなくなる。
これは単純に「誤りは早く発見されればされるほど、大きな問題に発展することを避けることが出来る」ということをいい感じに言っているだけです。これは明確なことです。
誤りが見逃されていた場合、見つけられなかった対戦相手にもいくらかの責任はある。
ここでの重要なポイントは、ゲームは両プレイヤーの責任の下でプレイされているということです。もしも対戦相手が注意を払っていれば、問題が大きくなる前にプレイヤーの誤りに気付くことを手助けすることができます。起こった問題から誰が有利を得たかは関係しません。状況によっては片方のプレイヤーが効果をコントロールしており、他方のプレイヤーが行動をとったが、その行動が違反の原因となることがあることに気をつけてください。この場合、両者が同じ違反を犯していることがあるため、〔ゲーム上の誤り ─ その他一般のゲームルール抵触行為〕を参照してください。