懲罰:– 【失格】
定義:
時間制限を利用して有利にしようと、故意にプレイを遅くした場合はこの違反になる。
この違反はプレイヤーがラウンドの残り時間を十分に認識した上で、対戦相手がゲームをプレイする時間を奪う、あるいは時間切れで勝利しようとする場合に該当します。例えば、プレイヤーが戦略的な理由もなく、サイドボードや墓地を数えたり見たりしているような場合はこれにあたります。あるいは、プレイヤーがトークンや紋章、ダイスなどを探すふりをして、必要以上の時間をかけた場合もそうです。
故意でない場合には、〔イベント上の誤り ─ 遅いプレイ〕を適用する。
プレイに時間がかかっている全てのプレイヤーが故意にそうしているわけではありません。マジックは考慮すべき要因が多い複雑なゲームです。高額な賞金、イベントへの招待など、プレイヤーが自分達の行動について考える時間をかけるだけの利益が存在します。もしプレイヤーが時間切れの意図なく決定に時間をかけてしまっても、それは〔非紳士的行為 ─ 遅延行為〕ではありません。
〔非紳士的行為 ─ 遅延行為〕か問題となるとき重要なのは、それが故意なのかという点です。もし、そのプレイヤーの行為が故意でないなら、適切な違反は〔イベント上の誤り ─ 遅いプレイ〕となります。
〔非紳士的行為 ─ 遅延行為〕か問題となるとき重要なのは、それが故意なのかという点です。もし、そのプレイヤーの行為が故意でないなら、適切な違反は〔イベント上の誤り ─ 遅いプレイ〕となります。
例:
(A) 手札に土地カード2枚だけを持っているプレイヤーが、ゲームに大した意味のある行動を取れない状況で時間をかけて『考え込んで』いて、時間を食いつぶしていた。
プレイヤーがゲーム上意味のある行動が選択できない状況で、対戦相手がその状況を確認する手段がない状態にある場合、これに該当します。そのプレイヤーは時間切れになるまで、故意に難しい選択を迫られているふりをしたとします。ここで「はったり」と遅延行為の間には大きな違いがあります。はったりの場合、時間を食いつぶそうとはしていません。しかしはったりのために過度に「考える」ことに時間を使っている場合は〔イベント上の誤り ─ 遅いプレイ〕に該当します。
(B) 優勢なプレイヤーが、対戦相手に逆転のチャンスを与えないように明らかにプレイのペースを落としていた。
1ゲーム目に勝利しているプレイヤーが2ゲーム目に勝利する代わりに、故意にプレイを遅くすることで、対戦相手が追いつくための時間を浪費することが出来ることに気づいたケースがこれに該当します。
(C) 遅いプレイをしていたプレイヤーが【警告】を受けた際、考える時間を稼ぐために上訴した。
プレイヤーが追加で考える時間を稼ぐために、ヘッドジャッジへ上訴する手順を利用しようとしたケースがこれにあたります。例えば、残り時間が2分しかない状況で、非常に難しい選択を迫られているプレイヤーが、余り知られていないルールについて質問し、ヘッドジャッジに確認する時間を取らせることで、選択について考える時間を5分間稼げるかもしれません。そのプレイヤーは、自分のマッチがその後少なくとも5分間の延長を与えられることを知っていて、そのプレイヤーは上訴する手順を自分が考える時間を手に入れるために利用できると考えたのです。
ジャッジは、ちょっとした先手を打って注意することで、この違反を阻止するのに役立てることができます。多くの場合、上記のような違反を行おうとしている狡猾なプレイヤーは、そういった行為が自分が〔イベント上の誤り ─ 遅いプレイ〕で警告を受けることを想定しています。そして、あなたが〔イベント上の誤り ─ 遅いプレイ〕でそのプレイヤーのアピールに対して【警告】を出すなら、あなたはそのプレイヤーに、ヘッドジャッジに確認を取る間、ゲームの続行を指示するべきです。プレイヤーにゲームの続行を指示することで、プレイヤーがこの手の時間稼ぎをする可能性を防ぐことが出来ます。そして、あなたがヘッドジャッジに確認しに行く間、他のジャッジにプレイヤー達が指示に従っているかを見ていてもらうとよいでしょう。
ジャッジは、ちょっとした先手を打って注意することで、この違反を阻止するのに役立てることができます。多くの場合、上記のような違反を行おうとしている狡猾なプレイヤーは、そういった行為が自分が〔イベント上の誤り ─ 遅いプレイ〕で警告を受けることを想定しています。そして、あなたが〔イベント上の誤り ─ 遅いプレイ〕でそのプレイヤーのアピールに対して【警告】を出すなら、あなたはそのプレイヤーに、ヘッドジャッジに確認を取る間、ゲームの続行を指示するべきです。プレイヤーにゲームの続行を指示することで、プレイヤーがこの手の時間稼ぎをする可能性を防ぐことが出来ます。そして、あなたがヘッドジャッジに確認しに行く間、他のジャッジにプレイヤー達が指示に従っているかを見ていてもらうとよいでしょう。
(D) マッチの第3ゲームの開始前に、対戦相手が時間内に勝ちにくくなるように、故意にゆっくりとマリガンを行った。
マッチが1-1になった後、引き分けで大丈夫なプレイヤーが、勝ちを得る必要がある対戦相手を前にして、サイドボードやシャッフル、マリガンで引き分けになる様時間を食いつぶす場合がこれに該当します。
(E) ゲームで不利になったプレイヤーが、時間切れになるようにプレイのペースを落とした。
プレイヤーが、自分が現在のゲームに負けそうになっているという状況で、もし対戦相手が時間内に「自分を倒す」ことができないなら引き分けにできることに気付いているということです。負けるよりは引き分けるほうがいいということを知っている状態で、そのプレイヤーがゲームのプレイする速度を遅くすることは、対戦相手が必要とする時間を奪うことにあたります。