プレイヤーは、マジックのエキスパンション、基本セット、特殊セットやサプリメント、プロモカードに含まれる公認のマジック・ゲーム・カードを使うことができる。公認のゲーム・カードは、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが公に販売または頒布した、通常サイズの本物のマジックのカードでなければならない。公認のゲーム・カードでないカードは、あらゆる認定イベントで禁止されている。
イベント規定のこの節は、「真正カードとは何か」を規定しています。以前はどのようなカードが「真正カード」なのかを詳細に定義していましたが、ここ数年でウィザーズ社はたくさんの「奇抜な」デザインのカードをリリースするようになったことで、どれが「真正カードではないのか」を定義する方がだいぶ簡単になりました。基本的には「ウィザーズ社が印刷したカード全部」から始めて「これはそうじゃない」というグループを定義します。
改変されているカード、表または裏に金枠があしらわれているカード、「Heroes of the Realm」、『テーロス』ブロックの「チャレンジ・デッキ」シリーズのカードは(通例として異なる裏面を持っている)は、公認のゲーム・カードではない。(訳注:英語ではunalteredとなっていますが、おそらく間違いです。)
コレクターエディションのカードの中には表や裏が金枠になっているカードがあります。「Heroes of the Realm」のカードは通常のマジックのカードの裏面は印刷されていませんが、『テーロス』ブロックの「チャレンジ・デッキ」は通常の裏面が印刷されています。
銀枠カード、どんぐり型のセキュリティ・スタンプやどんぐり型のシンボルのあるカードは、カジュアル・イベントで、かつフォーマットが明示的に認めている場合にのみ使用できる。
過去のUnシリーズはすべて銀枠でした。しかし、ウィザーズ社はカジュアルプレイにおける正当性を向上させるために、銀枠をやめました。その代わりにそのカードのおふざけ度合いを示すため、どんぐりのシンボルをカードに印刷するようになりました。場合によっては、ウィザーズ社が銀枠イベントのイベント規定に例外を設ける場合があります。
「構築プレイでは使用できない/Not for constructed play」「プレイテスト/Playtest」と記されたカードや、他のマジックのカードの上にプレイテスト・ステッカーやプレイテスト・ステッカーの絵があるカードは、構築イベントでは使用できない。
これらのカードはMystery BoosterやGavin VerheyによるMagic Conで行われる特別イベント、Secret Lairのランダム封入に使われるカードです。
ウィザーズはパック内にゲームの助けとして伝統的カードではない追加のゲームの物品を入れる。その例としては、トークン、タイトル・カード、ダンジョン、アート・カードがある。これらはプレイには必要なく、ゲーム中で必要であればプレイヤーは両プレイヤーに明白な代用品を使うことができる。
広告カードがカードとして扱われないのは明白です。また、トークン・ダンジョン・ステッカー・「指輪があなたを誘惑する」カードは、真正カードに含まれないことを強調しておきます。このルールのもっと大事な部分は、プレイヤーはダンジョンを使う場合に、実物のダンジョンカードを用意する必要がない、ということです。双方のプレイヤーが何が起こっているかを明示できるなら、どのような方法で示してもよいのです。(訳注:当然ながら「公序良俗に反しない限り」という前提です) お気に入りのダンジョンをプレイマットにしたいなら、ご自由にどうぞ。
分かりにくい文言や絵を使って有利を得ようとするのでない限り、他の条件を満たしている、英語以外のカードあるいは印刷ミスのあるカードを使ってもよい。公式のテキストレス・プロモカードは、他の条件を満たしていれば、認定イベントで使うことができる。
イベント開催地でよく使用されている言語版のカードを使用する必要はありません。プレイヤーが、カードが他言語版で読めない、またはテキストレスで何かわからない場合、ジャッジを呼んでオラクルのテキストを要求することができます。
絵と合致していない良く知られている印刷ミスのカードがあります。たとえばドイツ語版リバイズドの《森》(Wald)は、《平地》の絵柄となっています。珍しいものではありますが、それらのカードはゲームにおいて混乱を招きやすいため、イベントでは使用するべきではありません。
芸術的な修正は認定イベントでも許容されうるが、その修正がカードのイラストを識別できなくしていたり、戦略上意味のある情報を含んでいたり、問題のあるイラストを含んでいたりしてはならない。芸術的修正によってマナ・コストやカード名が隠れたり変わったりしていてはならない。
イベントのヘッドジャッジは、芸術的修正が施されたカードの使用の可否を決めることができますが、上記の指針を心にとめておいてください。修正が明確で、カード名とマナコストが隠されていず、非公開領域において他のカードと区別できないのならば、使用を許可するべきです。修正が不快かどうかは主観によるものなので、より保守的なアプローチを取るべきです。もう1つ注意すべきなのは、拡張アートに実質的な戦略的なアドバイスが含まれていないことです。 つまり、実質的でない戦略的なアドバイスは可能ということです。 許容される芸術的な修正の例としては、速攻を持つクリーチャーに「戦闘前に私をプレイせよ」と書くことが挙げられます。 確かにそれは技術的には戦略的なヒントですが、そのアドバイスが実質的なものであるという主張はできません。要は「あなたはそれを使って他に何をしたいのですか?」ということです。実際、あなたが戦闘前メインフェイズで速攻を持つクリーチャーをプレイしたくない理由/条件を概説することは、おそらく実質的な戦略的アドバイスにあたるでしょう。
ヘッドジャッジが、そのイベントにおけるカードの使用可否に関する最終権限者である。使用が認められなかったカードの代わりをプレイヤーが用意できなかった場合、そのプレイヤーはカード名が《平地》、《島》、《沼》、《山》、《森》のいずれかであるカードを選んでそのカードと入れ替える。この修正は、カードの紛失等でデッキを適正な状態に戻さなければならなくなった場合にも適用される。
代用カードは、リミテッドのイベントかつパックを開封した際に既に区別できる状態であった場合を除き、絶対に発行しないでください。湿度が高い環境でのフォイルカードは、ときどき開封したばかりでも曲がっていて区別できる状態になっている場合があります。サイドボードを紛失した際には、基本土地に置き換えないでください。プレイヤーは、紛失したカードと同じものを用意できる場合、修正したデッキの内容を元に戻すことができます。ただし、《荒地/Wastes》や冠雪土地に置き換えることはできません!
イベントのヘッドジャッジは、イベント中に傷ついたカードに関して代用カードを発行できる(代用カードについては3.4節参照)。
代用カードについてさらなる情報はMTR3.4にありますが、代用カードはイベントのヘッドジャッジだけが発行でき、それはイベント中に傷ついたカード、あるいはリミテッドでの傷ついていたカードやミスプリントに対してのみ発行されるべきだということはここで強調しておきます。もとの傷ついたカードをプレイエリアの近くに保存しておいて、そのカードがスタックや戦場に出たときには置き換えるようにしましょう。