4.4 ループ

ループとは、繰り返す一連の行動を詳述し、その後でその一連の行動を特定の回数繰り返すという手順の省略である。ループ内の行動は繰り返している間同一でなければならず、条件による行動(「こうであれば、こうする」)を含んではならない。

いずれのプレイヤーもループの継続に関与していない場合、各プレイヤーはターン順に、そのループを終了する行動を取る前に繰り返す回数か、またはループを終了する行動を取らないことを選択する。もしすべてのプレイヤーがループを終了する行動を取らないことを選択した場合、そのゲームは引き分けとなる。それ以外の場合、そのループは選ばれた回数の中で最も少ない回数だけ繰り返された上で、その回数を選択したプレイヤーがループを終了させる行動を行なう。

ループの継続に関与しているプレイヤーが1人のみの場合、そのプレイヤーは繰り返す回数を選ぶ。それ以外のプレイヤーは、その回数に同意するか、または自身が介入するまでの繰り返しの回数を選択する。ゲームは選ばれた回数の中で最も少ない回数だけ進行し、その後その回数を選択したプレイヤーが優先権を得る。

2人以上のプレイヤーが、同一のターン内でループの継続に関与している場合、それらのプレイヤーはターン順に繰り返す回数を選択する。ゲームは選ばれた回数の中で最も少ない回数だけ進行し、その後その回数を選択したプレイヤーが優先権を得る。

ゲームの状況が有意に変わらない場合、ループは複数のターンにまたがることもある。カードを引くという行為は、そのカードがループを継続させるために使われているものでない限り、状況を有意に変える。2人以上のプレイヤーが複数ターンにまたがるループの継続に関与している場合、それらのプレイヤーはターン順に、繰り返す回数を選択するか、またはループを終了させる意図がないことを宣言する。もしすべてのプレイヤーがループを終了させる意志がないことを宣言した場合、そのゲームは引き分けとなる。それ以外の場合、そのループは選ばれた回数の中で最も少ない回数だけ繰り返された上で、その回数を選択したプレイヤーがループを終了させる行動を行なった時点で優先権を得る。

ループに介入するプレイヤーは、そのループの一連の処理の途中のどの時点で自身が介入するかを指定することができる。そうした場合、最後の繰り返しは指定された時点までしか実行されない。

確定的でないループ(決定木に依存するものや、蓋然性、数学的な収束によるもの)は、省略することができない。確定的でないループを実行しようとするプレイヤーは、同じゲームの状態が出現した(または全く同じ手順が繰り返された)場合、そのループを終了しなければならない。こうした事態は、ライブラリーをシャッフルすることを含むループにおいてよく現れる。

行動ではなく選択によって継続するループが存在する。それらの場合においても上記のルールが適用され、行動をやめるかわりに異なる選択をしなければならない。ゲームはそのプレイヤーがその選択をする時点まで進行する。選択に非公開情報が関係する場合、ループを止める選択が可能かどうかを判断するためにジャッジが必要になることがある。

ヘッドジャッジは、何がループを構成するかに関する最終決定権者である。プレイヤーは、ループの省略を回避したり、関係ない手順を挟むことでループでないかのように装ったりしてはならない。また、ループの省略が完了したなら、そのループはゲームの状況が有意に変わるまで再度始めることは認められない。時間を費やす目的でループを実行することは、〔遅延行為〕である。