マジックのコミュニティにおけるハラスメントと、どのようにジャッジが対処するかについて

この記事は、マジックのコミュニティで目立った嫌がらせが複数発生したことに起因して発表しています。この記事ではそうした出来事への応答をすることと、ジャッジらへ自身のコミュニティーで起こる問題に対応するためのアクションプランを与えようとしています。嫌がらせという事柄はオンラインでも対面でも長い期間発生していることで、私たちはそれに深く悩まされています。ジャッジのコミュニティにも嫌がらせを防止することや、嫌がらせを対処することができると考えています。 この手紙は、嫌がらせや害のある行為についてジャッジのコミュニティが何を信念としているかに関する声明であり、また自分自身やマジックのコミュニティの改善に向けて行動を呼び起こす声明です。 ジャッジであれプレイヤーであれ より良くあることができる、あるべきである 憎悪はジャッジプログラムの拒否するものです。嫌がらせはジャッジプログラムの拒否するものです。たくさんのジャッジが店や地元のあつまりといったコミュニティへ有益な影響を与えています。ジャッジは憎悪や嫌がらせに反対し、自身の属するコミュニティを良い方向へ導く役割を果たしています。 しかしながら広範なジャッジコミュニティ全体として常には、嫌がらせ、憎悪、差別、人種主義、性的マイノリティへの恐怖症、その他多くの間違いについて絶えず発言してきたわけではありませんでした。いま私たちはより良くある必要があります。愛すべきコミュニティを存続させるためにも、ここに記すことをしていくことでコミュニティの主導権は良い方向へ導こうとする者たちの側にあると支持していくことができます。そして嫌がらせやいじめをする者に影響を与えることができるようになります。 間違っている事に対して誠実に向き合い主導権を担い対応していくことが大切です。ジャッジの教訓の一つ「過ちは誰しもが犯すはずですが、犯した過ちの理由として他の事を責めることはせずに、自身の過ちと向き合い自らが主導権を保ち改善しましょう。」に通じるところです。現在起こっている嫌がらせの問題は、私たちにも主導権を担うことができるものです。私たちには、嫌がらせへ対抗するためのツールがあり、それらをより有効に活用する必要があります。 イベント内での嫌がらせに対するジャッジの役割 マジックイベント規定 (MTR) には嫌がらせについてこのように書かれています。 5.4 非紳士的行為 (略)非紳士的行為にはたとえば以下のようなものが含まれる。 (略) • 常識的に考えて嫌がらせ、いじめ、つきまといと思われるような行動をする (略) スタッフは気がついた問題のありうる行動を可能な限り早く調査し、その行動が繰り返されないように行動すること。非紳士的行為はすべてDCIの調査を受けることになる。 ルール適用度が一般の場合のジャッジ法 (JAR) には嫌がらせに対してこのように対処するよう書かれています。 重大な問題 状況にかかわらず決して許容されない類の振る舞いというものが存在します。(略)以下のようなプレイヤーは、イベントから除外し、主催者の判断で会場からも退場にしてください。 (物理的であれ口頭であれ)攻撃的行為、暴力的行為、嫌がらせ的行為、罵倒的行為 マジック違反処置指針 (IPG) には嫌がらせに対してこのように対処するよう書かれています。 4.2. 非紳士的行為 ─ 重度 【マッチの敗北】 定義: プレイヤーが、1人またはそれ以上の個人が嫌がらせ、強迫、いじめ、つきまといだと常識的に感じるような行動をした。(略) ジャッジとイベント主催者は全てのイベントでマジックイベント規定を遵守することとされています。ルール適用度が一般の場合のジャッジ法がそのガイドラインとして使われ、ルール適用度が競技の場合はマジック違反処置指針がそのガイドラインとして使われます。 これらの文書は、イベントでのジャッジ、プレイヤーそして観客に何が求められているかを非常に明確に示しています。「人に嫌がらせをしてはいけない。嫌がらせをすることを認めてはいけない。」 誰かがそうしたことをしたならば、最低限その時点で行っているマジックの試合は中止、つまりその試合は負けになります。失格になることもあります。そして退場になることもあり、出場停止といったさらなる措置が行われることもあります。 イベント外での嫌がらせに対するジャッジの役割 イベント外では、ジャッジに関連する2つの基準があります。 嫌がらせを報告する(および反対する)ための基準があり、嫌がらせにジャッジが関与している場合の基準があります。 マジックジャッジ規約 にはコミュニティへの関与についてこのように書かれています。(特に関係する部分を太字にしています。) ジャッジは、他者を迎え入れる環境を作るべきである。 ジャッジはマジック・コミュニティの一員として、誰かが嫌がらせを受けた、脅された、虐められた、つきまとわれたなどと感じるような行動がおこなわれないようにする責任を持つ。ジャッジにはそれに加えて、これらの行動を受け入れず、マジック・コミュニティの全てのメンバーが歓迎されていると感じる環境を積極的に作っていく責任がある。ジャッジは他者が悪い環境を作ることを見逃すべきではない。 ジャッジは、自身がスタッフを務めるイベントにマジック・コミュニティの他のメンバーが参加して不快に思うような見解を公表すべきではない。 これはどういう意味か ジャッジは、あらゆる形態の嫌がらせ行為を非難し、積極的により良いコミュニティを構築する肯定的な義務を負っていると考えています。 ジャッジは、適切な手続きを経て嫌がらせを報告し、コミュニティに有益なロールモデルとして皆の前で行動し、他者によりよい人物となることを奨励し、発生した問題を報告するべきです。 また、マジックジャッジ規約にはジャッジが嫌がらせに関与している場合についてこのように書かれています。(特に関係する部分を太字にしています。) ハラスメント ハラスメントは、体系的・継続的な、個人またはグループの迷惑な行為であり、脅迫、強要、威嚇、支配などが含まれる。  性的かどうかにかかわらず、ジャッジによるハラスメントは許容されない。ハラスメントの訴えは、被害者の保護と被害者への配慮を持って扱う。 これはどういう意味か ジャッジ規約委員会は、報告された嫌がらせをした者に対して公正かつ適切な措置を講じます。これまでにこの措置により一時的な資格停止や除名も行われたことがあります。 […]

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