Magic Judge Monthly: 2017年6月

ジャッジの皆さん、

夏を楽しんでますか? あ、北半球の方々向けです。

それではゆっくりと、これからご紹介するジャッジ・トークンやプレイヤー表彰、RPTQ招待といった話題をお楽しみ下さい。中には夏の読み物にふさわしくないような非常に活発な議論を呼んだものもありますが、それも読むのは楽しいものですよ。

いずれにせよ、お楽しみ下さい。それではまた来月。

MJMチーム


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Judge Tournament Qualifier(JTQ)

レベル1からレベル2になることは、遠隔地にいるジャッジや遠征困難なジャッジにとって課題でした。そういった場所にも、PPTQを運営するためには認定ジャッジが必要です。解決策が生まれました! イベントの条件を達成できないレベル1ジャッジのための特別なカンファレンスです。レベル2になりたいと思っているレベル1ジャッジ、またはレベル3ジャッジやレベル2テスターの資格保有者は、こちらの記事で詳細をご確認下さい。

チームリーダー資格の認定手順更新

レベル3になる手順の中に、グランプリ2日目のチームリーダーを務めるというものがあります。プロ・レベルのイベントで、きちんとチームをリードすることができるでしょうか? グランプリ履歴に何かを足したくはありませんか? こちらの記事で、達成のために何が必要かの要約を読みましょう!

ジャッジ・トークン

Milan Majerčíkの試験的プログラムが始まります。これらのトークンはプレイヤーにジャッジについての意見を言ってもらう簡単な方法です。トーナメントの参加者の多くは、意見を言いたい時にどうすればいいのかを知らないのです。Milanによるこちらのスレッドを確認しましょう。トークンは誰もが必要とするもので、これは非常にクールな出来です!

ジャッジAppsの通知機能の更新

通知機能にちょっとした更新がありました。こちらのスレッドを参照して下さい。人生にちょっとの質的向上を。

イグザンプラー第9波とPC Deskの更新

イグザンプラー第9波が終了しました! 第10波は7月末までですので、表彰をお忘れなく。PC Deskが更新され、いくらかの手順について明確にされています。こちらの記事でご確認下さい。

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2017年6月のジャッジ向け記事とブログ

  1. ジャッジ・カンファレンス: Announcing: Judge Tournament Qualifiers (JTQs)
  2. Battlefield Forge(大会レポート): An Unconventional Tournament (Dreamhack Austin), GP Diary: Kobe 2017
  3. The Feedback Loop(相互指導): Journey of Discovery 2: Ten Thousand Hours, Accepting Feedback: The Good, The Bad, and The Ugly (Part 3), Journey’s End
  4. Knowledge Pool: 本当にこれの拝借?墓所破りの話混沌の工作員, ○にはまるかはまらぬか
  5. Judgecast: #174, #175
  6. Journey of discovery(レベル2への道): Interview with New L2 Herman Janssen
  7. 『破滅の刻』:リリースノート
  8. その他: The Elvish Farmer,  Just a Little WordPress Judge Blog,  A World of MagicAsk a Magic Judge.5 Minute Magic

その他にも、Blog Portalからジャッジのブログを見ることができます。

記事について議論したい場合、関連のフォーラムに行きましょう。 Judge blogのチェックもお忘れなく。

 


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2017年6月のアニバーサリー

世界中の、5周年、10周年を迎えたジャッジの皆さん、おめでとうございます! 今月特集されているジャッジは、Kenji SuzukiEmmanuel LealGareth TannerShawn Dohertyです。

2017年6月の「今週のジャッジ」

ジャッジの懸念

アメリカ、ヴァージニアのレベル2から、その地域でのPPTQに関する懸念、レベル1が経験を積みジャッジをする機会が減りつつあることについての良い議論が提示されています。非常に詳細な議論で、読む価値はあります!

ジャッジセンター代替の練習問題とレビューの改革

衆知の通り、DCIジャッジセンターは現在改修のため停止中です。だからといって、問題を使えないということではありません! 問題のデータベースや練習問題にアクセスするための方法について、このスレッドこのスレッドで説明されています。

プレイヤー表彰

店舗の中で、向上心を持ちコミュニティの助けになっている(ジャッジでなく)プレイヤーを知っているなら、イベント主催者や店舗のオーナーと話しておくと、彼らは感謝の印を贈ることを検討するかもしれません。ただし、ジャッジ・プロモを贈るなら注意して下さい。それには問題もありますし、争いのもとになりかねません。現時点では(そして近い将来にも)「プレイヤー・イグザンプラー」は予定されていません。


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2017年6月の質問に対する公式回答

1. 私が《豪華の王、ゴンティ》を出していて、《光輝の炎》で追放しました。あとは《》しか戦場にないとして、《光輝の炎》で与えられるダメージは何点ですか?
Answer

光輝の炎》を唱えるのに使ったのは黒マナだけなので、各クリーチャーにそれぞれ1点のダメージを与えることになります。

CR609.4に、条件を満たしている「かのように」何かをできるという能力がどのように働くかが規定されています。その能力で規定された特定の目的においてはその条件を満たしているかのように扱いますが、それ以外のあらゆる目的においては通常通り扱われます。
豪華の王、ゴンティ》は《光輝の炎》を「唱えるために任意のマナを望むタイプのマナであるかのように支払ってもよい」ので、支払うという目的においてはマナは望むタイプのマナであるかのように扱われます。609.4にある通り、支払うという目的においてのみです。他のあらゆる目的、例えば《光輝の炎》が何点のダメージを与えるかを決めるために何色のマナが使われたかを参照するという目的などにおいては、通常通り扱われます。支払われたマナは全て黒ですから、《光輝の炎》が各クリーチャーに与えるダメージは1点になります。
承認者 Callum Milne


2. 《騒がしい徒党》を出していて、それに《ちらつく形態》がエンチャントされているとしたら、2体のクリーチャーが戦場に戻るときに両方とも《ちらつく形態》がエンチャントされた状態になりますか? それとも、コントローラーが一方を選んでそちらにオーラをつけるのでしょうか?
Answer

ルールに定められています。

303.4d オーラはそれ自身をエンチャントすることができない。何らかの理由でそうなった場合、そのオーラはオーナーの墓地に置かれる。また、オーラがクリーチャーでもある場合、他のオブジェクトをエンチャントすることができない。何らかの理由でそうなった場合、そのオーラははずれ、そしてオーナーの墓地に置かれる。(これらは状況起因処理である。rule 704 参照)。 オーラは同時に複数のオブジェクトまたはプレイヤーにつくことはない。呪文や能力の効果によってオーラが複数のオブジェクトやプレイヤーにつくような場合、そのオーラのコントローラーはどちらのオブジェクトまたはプレイヤーにつけるかを選ぶ。

ちらつく形態》は、それ自身の効果で《墓ネズミ》と《夜深の死体あさり》の両方につこうとしますので、コントローラーがその2体のクリーチャーのうち1体を選び、そのクリーチャーにつきます。両方のクリーチャーについた状態になることはありません。

承認者 Nathan Long.


3. Annaは《副陽の接近》をそのゲームで初めて唱えましたが、その解決時に、ライブラリーに戻すのではなく墓地に置きました。その後、Annaは《進化する未開地》を生け贄に捧げ、《平地》を探して、ライブラリーを切り直し終わったあとで誤りに気づきました。
これは〔その他一般のゲームルール抵触行為〕で【警告】(対戦相手にも〔違反の見逃し〕で【警告】)になりますが、どう修正すべきでしょうか?
Answer

最初はIPG 1.4にもとづいて回答されていました。

良い巻き戻しとは、得られた情報がプレイの流れに影響を与えず(集成された誤り以外)そのままに保つ結果になるものです。
「フェッチランド」すなわち《進化する未開地》が存在するという状況は、巻き戻しを行わないように提案する典型的な例です。例えば、プライヤーがライブラリーを切りなおすことができる状況でカードをライブラリーに戻すことは、特別な状況でない限りはなされるべきではありません。
また、巻き戻しは最終手段として考えられており、ゲームをそのまま続けさせることのほうが状況を明確に悪化させる場合にのみ適用されます。この場合、そのままにすることのほうが明確に悪化しているとは考えません。実際、《進化する未開地》があるので巻き戻すほうが状況を悪化させるでしょう。私は完全な巻き戻しを認めません。

部分的修復について:オブジェクトが、必要な領域移動を忘れていたり領域変更時に誤った領域に置かれたりしたことによって不正な領域にあり、そのオブジェクトが何であるかが全てのプレイヤーに明らかであり、ゲームの現在の局面に大きな影響を与えずに動かすことができる場合、そのオブジェクトを正しい領域に置きます。
このカードはスタックからライブラリーに動かされるべきでしたが、誤った領域である墓地に置かれました。Annaはすでにライブラリーを切り直すことを選んでいたので、そのカードが7枚目でなくなるということを受け入れ、その後で誤りに気づいています。
私は、そのカードをデッキに戻した後でもう一度切り直させます。

承認者 Scott Marshall


4. Axeはエネルギー・カウンターを5個持っていて、氷カウンターが1個乗ったNailgunの《氷の中の存在》を対象にして《蓄霊稲妻》を唱え、Nailgunはそれに対応して《予期》を唱えました。Axeはエネルギー・カウンターを減らさず、何も言わずに《蓄霊稲妻》を墓地に置き、ターンを終えました。NailgunはAxeが《目覚めた恐怖》に3点のダメージを与えた(結果として生じうる適正な局面)として進めてもいいのでしょうか? それとも、Axeの《蓄霊稲妻》は解決中に打ち消されたという思い込みを訂正する必要がありますか?
Answer

A: Axeが意思疎通に失敗しているので、Nailgunはイベントが適切に進められた結果として生じるはずの適正な局面だとして進めることができます。Nailgunが尋ねて、Axeが混乱しないようにするほうが紳士的ですが、不正でない失敗をそのままにすることは競技的であって非紳士的ではありません。
承認者 Scott Marshall.
蓄霊稲妻》《氷の中の存在》《目覚めた恐怖

5. 引きが悪かったという話をしていたプレイヤーAがジャッジを呼びました。その話の中で、対戦相手のプレイヤーBは、ゲームとゲームの間に自分のデッキを「塊をなくす」ように並べ直して、引きを「より均等に」していると言い、プレイヤーAにもそうするように勧めていました。
プレイヤーBは、自分の引きがありえないほど良いことを知っており、それはこのシャッフルのおかげだと明言しています。ただし、プレイヤーBは自分のデッキを並べ直した後で充分に無作為化していると断言しています。彼は自分のシャッフル手順が引きに影響を与えていると信じていますが、自分のデッキが充分に無作為化されているとも信じています。これらは矛盾しています。

質問:
1) プレイヤーBのやっていることは不正ですか?
2) この場合に〔故意の違反〕であること(ないこと)を証明するためにはどうしたらいいですか?
3) これはイベントの最終ラウンドなので、これ以降のラウンドでプレイヤーBの振る舞いを見るということはできません。将来のイベントで彼が参加したときにも意識すべきことでしょうか、それとも忘れていいことでしょうか?
Answer

「塊をなくす」行為の後で充分な無作為化がなされているかどうかを決定するため、この状況を具体的に見ていく必要があります。

最近学んだこととして、ディール「シャッフル」はゲームに1回しかできなくなりました。これは「5枚積み」の積み込みを回避すると同時に時間を短縮するためです。プレイヤーが切り直しの前に最適化のためにデッキを操作しているということはわかっていますが、これは不正ではありません。今回の場合、意識せねばならないことはそのプレイヤーがどのように切り直しをしているかです。充分に切り直しをしているのであれば、その前に何をしていたかは関係ありません。将来のイベントやゲームで、そのプレイヤーを観察して、十分な切り直しでないと感じたら調査することをおすすめします。

承認者 Scott Marshall.



Magic Judge Monthly 01.12Policy

モバイルアプリの更新

IPG、総合ルール、ならびに総合ルールやIPGに直接リンクされるようになった早見表がBugko Appで更新されました。

Facebookでのオンラインペアリング

世界中のPPTQやFNMで使用され、GPサンティアゴ、GPマニラ、GPシドニーでも使用されたFacebook Pairings Appがめでたく公開されました。
このアプリでは、プレイヤーがFacebookのページにメッセージを送ることで自分の名前やDCI番号を登録できます。

RPTQ招待の延期について

プレイヤーが、招待を次のRPTQに延期して欲しいと言ってきたらどうなるでしょうか。通常の答えは、それは不可能だということになりますが、確認のためウィザーズに問い合わせることを勧めることはできます。このスレッドにさらなる情報があります。

手動によるポッド組み合わせ

店舗の常連2人が、お互いに別のポッドにして欲しいと言ってきた場合、不正行為にならないように注意しましょう。詳細はこのスレッドで。


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ジャッジ・カンファレンス、グランプリ、SCG Openが世界中で開催され、ジャッジが募集されています。Grand Prix Liverpool 2017などが募集中です。各イベントについての詳細は、Grand Prix Solicitations and Selected Staffsのフォーラムでご確認下さい。

公開プロジェクトが協力者を求めています。ジャッジとしての経験から得たものをコミュニティに還元しようと思う方は、興味のあることにご協力下さい