AnnaとNancyは競技RELの『モダンマスターズ 2017年版』のシールド戦で対戦しています。Annaは《マグマの噴流》を、Nancyを対象にして唱え、占術して1枚をライブラリーの一番下、1枚を一番上に送りました。その後、ライブラリーの一番上のカードを公開し、その《スラーグ牙》を手札に入れてから、《ドムリ・ラーデ》の上にあったサイコロを4から5に転がしました。Nancyは「ちょっと待って! やることあったの! ジャッジ!」
Nancyはテーブルから離れて、Annaが占術で1枚をライブラリーの上に置いたので、《ドムリ・ラーデ》の能力を解決する前にAnnaのクリーチャーのうち1体に《流刑への道》を唱えるつもりだったと言いました。
どうすべきでしょうか。
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Annaは〔その他一般のゲームルール抵触行為〕により【警告】を受けます。ゲームの局面を誤りのあったところまで巻き戻し、Annaの手札に入った《スラーグ牙》をライブラリーの一番上に戻します。その後、Nancyは優先権を得て、《流刑への道》を唱えることができる機会を得ます。
今週の議論を通じて、私たちは順序違いの行動についていくらか掘り下げた議論を行いました。順序違いの行動は「完了後の結果が適正で明確な局面を現している場合には、技術的には正しくない順番であっても処理を一連のものとして行なう」というものです。このいい例が、《ドムリ・ラーデ》の2つ目の能力を使い、相打ちになるように2体のクリーチャーを格闘させたときに、忠誠カウンターを動かす前に自分のクリーチャーを墓地に置く、というものです。技術的には、忠誠カウンターを動かすほうが先であるべきですが、何が起こっているのか両プレイヤーに明確であり結果は同じものになります。
ただし、今回の状況では、Annaはライブラリーのカードを公開してから手札に入れ終わるまで、その行動をする理由について示していませんでした。何が起こっているのかNancyが理解できる機会は、《ドムリ・ラーデ》の忠誠カウンターを動かした時が初めてです。《ドムリ・ラーデ》の能力の宣言をしなかったことで、Annaは「明確な局面」を作ることができていません。したがって、順序違いの連続行動は適用されません。
最後に、私たちはこの場合の措置について議論しました。《ドムリ・ラーデ》の忠誠度能力の起動を宣言しなかったことで〔その他一般のゲームルール抵触行為〕が与えられます。問題は、ゲームをどこまで巻き戻すかです。Annaは《ドムリ・ラーデ》の+1能力をすでに起動していて、優先権を保持しないことを宣言しています。《スラーグ牙》はライブラリーの一番上に戻される必要がありますし、切り混ぜられることはありません。Annaの使った占術によって、《スラーグ牙》の存在は未知の部分ではなくなっていますし、《ドムリ・ラーデ》の能力が急いで解決されていた時にNancyにも適正に知られています。
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