Magic Judge Monthly 2017年7月

ジャッジの皆さん、

MJMの最新号、夏(あるいは冬)真っ盛りの号にようこそ。

お手軽な読み物と、ちょっとした質問と(公式)回答をご用意しました! ご存知の通り、公式回答の中にはMJM読者だけが読めるものもあります。それ以外に、PPTQのコツをまとめたものや、『破滅の刻』に関する文書、そしてJudge Appsの更新の話も掲載されています。

お楽しみ下さい!

MJMチーム


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新しいJudgeAppsのアカウント

 JudgeAppsの新アカウント登録方法が変更になりました。レベル2以上で新ジャッジの認定に慣れている方は、このチュートリアルが役に立つでしょう。質問がある場合、このスレッドが役に立ちます。

MOJO 2017

 MOJOの準備は充分ですか? 無料のイベントでプレイしたいですか? この「Magic Online」で行われるイベントは、ジャッジだけが参加できます。クールでしょう! それぞれ都合の良い時間に世界中のジャッジが参加できるよう、このイベントは複数回開催されます。この記事にすべての情報と、何より重要なこのイベントに参加登録するためのリンクが書かれています。

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2017年7月のジャッジ向け記事とブログ

  1. 記事: Announcing the 2017 GP HJ Summer Class, Why the Coaching Sphere?, Card of the month – As Foretold, Hour of Devastation rules quizlet, Policy Changes for Hour of Devastation, Hour of Devastation Pre-release Judge Bingo, Not. A. Gimmick. – GP Cleveland’s All-Women Judge Team
  2. ジャッジ・カンファレンス: Nordic Spring Conference 2017 – Report, Project Master Plan
  3. Battlefield Forge(大会レポート): The Worst Tournament Ever
  4. GPトラベルガイド: GP Metz 2017, GP São Paulo 2017, GP Turin 2017 and GP Denver 2017
  5. Flashcards(学習用カード): MTR All Questions – Updated
  6. What’s Up, Docs〈文書関連): Miscommunication (yes, again)
  7. The Feedback Loop(相互指導): Flash Feedback
  8. Knowledge Pool(知識槽): 怖いのはハチのふた刺し, まとめておしまい, 間違ったミミックの昔, 我が過去の罪
  9. Judgecast: JudgeCast #176 – Hour of Devastation Release Notes, JudgeCast #177 – Learning About Learning
  10. Welcome to the Fold(新ジャッジ紹介): Grand Prix Toronto 2017, Grand Prix Kyoto 2017
  11. その他のブログなど: The Elvish Farmer, The Multiverse Project, Just a Little WordPress Judge Blog,A World of Magic, Ask a Magic Judge. 5 minute magic,Exemplar wave 9 highlights

 その他にも、Blog Portalからジャッジのブログを見ることができます。
 記事について議論したい場合、関連のフォーラムに行きましょう。 Judge blogのチェックもお忘れなく。


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2017年7月のアニバーサリー

 世界中の、5周年、10周年、15周年を迎えたジャッジの皆さん、おめでとうございます! 今月特集されているジャッジは6人います。あなたのお気に入りの黒服に注目しましょう。特集されているジャッジは、Jeff S Higgins, Ryan Stapleton, Michael Wiese, Davide Succi, Walter Zara, Antoine Bouazizです。

2017年7月の「今週のジャッジ」

『破滅の刻』について追加

 この新セットのカードだけを使って、第4ターンまでに対戦相手に最大何点のダメージを与えられるかを競うゲームをしたいなら、この『破滅の刻』マインド・ゲームをお試しあれ。
 上の「記事」の項目ですでに取り上げましたが、精励なる新セット・クイズレット・チームの面々が『破滅の刻』ルール・クイズレットを作成しました。あなたの知識を試してみてはどうでしょう。
 言うまでもなく、『破滅の刻』のポリシー文書も公開されています。


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2017年7月の質問に対する公式回答

1. 《ウルザのガラクタ》がある場合、両プレイヤーともどのカードが公開されたかを知ることができるのですか? それとも、カードに書かれている通り、公開されたカードを見ることができるのは《ウルザのガラクタ》を生け贄に捧げたプレイヤーだけでしょうか?

[expand title=”Answer:”]
 実際上、その情報を非公開にするのは(少なくとも)不格好なことですが、理由はそれだけではありません。聞いてみたところ、ルール・マネージャー(エリ・シフリン/Eli “to the rescue” Shiffrin)はこう答えました。
「どのカードが見られているかを伝えることができます。無作為に選ばれたオブジェクトが領域を変更する場合、置換効果がそのイベントに絵強を及ぼすことがあるので、そのオブジェクトはその処理が行われる直前に知られなければなりません。領域変更ではありませんし、このイベントに置換効果が影響することは考えられませんが、それでも同じ理念が適用されます。」
承認者 Scott Marshall (と、Eli Shiffrin!)

ウルザのガラクタ

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2. 《スカラベの神》の能力で、《クローン》を墓地から追放しました。その《クローン》は戦場にある《灰色熊》をコピーしました。このトークンの特性はどうなりますか?

[expand title=”Answer:”]
 そのトークンは、最終的に普通の《灰色熊》のコピーであるトークンになります。2/2の緑の熊・クリーチャーです。
 《スカラベの神》の能力は、それの生成するコピー効果への変更を含んでいます。そして、それらの変更はその効果の適用の一部として、そのトークンのコピー可能な値になります。したがって、その《クローン》のコピーであるトークンは、最初はこのようなものになります。

クローン – {3}{U} (黒)
クリーチャー ― ゾンビ
あなたはクローンを、戦場に出ているいずれかのクリーチャーのコピーとして戦場に出してもよい。
4/4

 しかし、このクリーチャーは自身が戦場に出ることを変更する置換効果を持っています。この能力を適用して《灰色熊》のコピーにすることを選んだので、《灰色熊》のコピー可能な値を参照し、それをこのトークンに適用して既存の特性を上書きすることになります。《クローン》の能力には、それが生成するコピー効果に何も例外や変更はないので、《灰色熊》の特性すべてをコピーすることになり、最終的なトークンは

灰色熊 ― {1}{G} (緑)
クリーチャー ― 熊
2/2

 となります。
承認者 Callum Milne

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3. プレイヤーAがプレイヤーBに「俺はプロ・ポイントが欲しいんだけど、そっちは勝ってもプロ・ポイントには届かないから投了してくれないか?」と言うのは適正ですか?

[expand title=”Answer:”]
 プレイヤーAの発言/問いかけには違反性はありません。そのやり取りから繋がりうることを考慮して、非常に慎重に見るジャッジもいます。
追加のボーナス(MJM独占!)記述: 賄賂は混乱を招く話題ですが、ウィザーズにとって大きな懸念でもあります(〔結果の捏造〕と同種です)。そして、そのことがこれを施行するにあたって断固たる対応をすべきと考えられる理由です。この精神性は、ポリシーの複雑さと相まって、あまりにも多くのプレイヤーを不要な【失格】処分にしてしまっています。ポリシーと、私やトビーからの公式回答をきちんと学んで下さい。
 もう1つ、アンディ・ヘクトの知恵をお知らせします: プレイヤーには、線の上を慎重に歩く方法を教えるのではなく、線からはるか遠くを進むように誘導すべきです。【失格】にならずに〔買収〕に近い行為をする方法を教えるのではなく、ずっと安全な会話をするように導きましょう。多くの上席ジャッジは、何度も、充分前もって考え、プレイヤーが何か不幸なことを言う「前に」助けてあげるべきだと言っています(私も完全に同意です)。
承認者 Scott Marshall

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4. Adalbertは《地揺すりのケンラ》を唱え、Noahの《巻きつき蛇》を誘発型能力の対象にしました。Noahはその誘発型能力がスタックにある間に対応して《闇の掌握》を《地揺すりのケンラ》に打ちました。《地揺すりのケンラ》は墓地に置かれました。Adalbertは攻撃クリーチャーを指定し、Noahは《巻きつき蛇》をブロック・クリーチャーとして指定します。《地揺すりのケンラ》の誘発型能力は解決時に打ち消されているので、ブロックできます。ただし、Adalbertは打ち消されたことに気づいておらず、Noahはそれを伝えていませんでした。NoahはAdalbertに《地揺すりのケンラ》の誘発型能力が解決時に打ち消されたということを、Noahがブロック・クリーチャーを指定する前に伝える必要はありますか?

[expand title=”Answer:”]
 NoahはAdalbertの誤解について何も責任はありません。その能力を打ち消したのはゲームのルールなので、それは類推情報に分類されると考えられます。そのため、Noahはそれについて嘘をつくことはできませんが、聞かれていない質問に答える必要はありません。

承認者 Scott Marshall
地揺すりのケンラ》 《巻きつき蛇》 《闇の掌握

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5. APは《迷宮の霊魂》をコントロールしていて、自分のアップキープの間に、対戦相手を対象として《祖先の幻視》を唱えました。NAPはカードを3枚引き、APはジャッジを呼びました。調査の結果、APはNAPが3枚引くことはできないということを知っていて、HCEの措置が実質的に《思考囲い》だということを知って有利を得ようとしていたということがわかりました。
 APの行為は何か不正にあたるのでしょうか?

[expand title=”Answer:”]
 《迷宮の霊魂》-《祖先の幻視》はコンボではありません。そして、対戦相手に違反を犯させて有利を得ようという戦略がGPやプロツアーに勝ったことはありません。トビーや私がかつて言ったことが適用できます。「不正ではありません。起こることもありません。心配することもありません。」
トビー曰く:突然、そのデッキを……いくらか強くするカードが登場しない限り、ですね。それほど心配することはないでしょう。
スコット曰く:対戦相手に罠を仕掛けるのは、たとえそれが……失敗の可能性を増やすようなものであっても、何も悪いことではありません。その失敗が違反につながるものであったら、我々は、中立の審判として、IPGに従い、該当する懲罰と措置を適用します。これらの懲罰の教育的一面が、そのプレイヤーがその失敗を繰り返すことを防いでくれることでしょう。

承認者 Scott Marshall.
迷宮の霊魂》 《祖先の幻視》 《思考囲い
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6. PPTQで、Albusは《ケンラの永遠衆》で攻撃し、Nevilleは《侵略ナーガ》でブロックしました。Albusは《活力の贈り物》を唱え、そして「あ、待った、加虐で1点な」と言いました。Nevilleは答えて「いや、もう遅いよ。呪文を唱えたんだから、それは誘発忘れだ」と言います。介入しますか? 介入するなら、Nevilleに懲罰を与えますか?

[expand title=”Answer:”]
 プレイヤーにIPGを知る義務はありません。プレイヤーがIPGを知っていたときに予想外になってしまうので、彼らがIPGを知らないことを前提にすべきだとは思いませんし、プレイヤーの多くは知っています。プレイヤーは故意にCRやIPGを破ることはできません。穏当な調査をせずに、一足飛びに結論を急がないで下さい。Nevilleが意図的にAlbusに誘発忘れにさせようとしていることはわかりますが、Nevilleがそのために故意にポリシーを破ろうとしているかどうかはわからないのです。プレイヤーと話をする機会がなかったのなら、意図を決めつけないようにしましょう。その状況にいたのであれば、「何か問題がありましたか?」というような質問をすべきでしょう。これは単純で、友好的で、カスタマーサービス的で、プレイヤーが気軽にこちらの手を、つまりルールやポリシーの専門知識を、借りようと思える質問です。そして、これは介入ではなく、単に機会の提供に過ぎません。
ケンラの永遠衆》 《侵略ナーガ》 《活力の贈り物
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Magic Judge Monthly 01.12Policy

過度に競技的なプレイヤー

 世界中のWPN店舗で何年も起こっている問題について、フォーラムで非常に興味深い議論がありました。カジュアルなプレイヤーと競技志向のプレイヤーの両方がFNMで楽しめるようにするにはどうしたらいいかです。

PPTQの参加者数の向上

 多くの店にとって、PPTQの参加者数の向上というのは1つの懸念です。地域内での店舗間の良い繋がりは、その目的を非常に効率的に達成する助けとなります。加えて、非常に有用な店舗及びジャッジ向けPPTQガイドもあります。


Magic Judge Monthly 01.12Project

ジャッジ・カンファレンス、グランプリ、SCG Openが世界中で開催され、ジャッジが募集されています。Grand Prix Portland 2017などが募集中です。

各イベントについての詳細は、Grand Prix Solicitations and Selected Staffsのフォーラムでご確認下さい。

 公開プロジェクトが協力者を求めています。ジャッジとしての経験から得たものをコミュニティに還元しようと思う方は、興味のあることにご協力下さい